エーブック(A-BOOK)せどり古本市オークション日記

Yahooオークション《本・雑誌》カテゴリーで評価累計5万、毎週1500点以上の出品、落札のエーブックがヤフオクの使える?使えない?アイデア、日常を紹介します。
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奇想ヤフオク学―エーブックはどうやって古本を3億円売ったのか?

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橋本 憲範
 
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02年冬ハイエース【回顧録】
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頼んでおいたハイエースが来た。
待望の仕事専用の車である。これで家族に気兼ねなく仕入れにいけることになる。

ハイエース(正確にはレジアスバン)を選んだのは、荷物が積めないから、買うのを控えるということにならないようにしたいという思いからだ。
普通の駐車場が利用でき、最大級の積載となれば、ハイエースになる。
トヨタ以外にも似たような車はあるが、金もない私の家にちょくちょく訪ねてきていたトヨタのセールスマンの売上げにしてあげようという気持ちも少しはあった。
荷台が大きければ、いらない荷物を積んでおくこともでき、簡易の倉庫としても使えるだろう。

5年リースを組んだ。
リースの方が税の申告がしやすいということで勧められたからだが、買った方が何かと良かったかもとは後で思った。
リースについて勘違いしている人が多い。私もそうだった。
途中で違う車に変更できると思いがちだが、契約期間中に別の車に替えたくなったら、残りのリース期間の残額を全て払う必要がある。リース期間が終ったら自分の車になると思っている人がいるが、、それも違い、返す必要がある。
契約によって違うところもあるかもしれないが、私の場合、こんな風である。

5年もやるかなぁ、と妻に言うと、やめても5年間乗ればいいだけじゃん、と言われ決心した。

東京の市場が開催されていた中小企業センターの荷物を積みおろす駐車場は地下だった。
エレベーターに車ごと乗り、降りるという方式だ。
ヤマトのドライバーを契約社員でやっていたこともあるので、大きめの車の運転には慣れているつもりだったが、あの駐車場は恐かった。
駐車場に何台車が入っているのかわかるシステムがない。なので、エレベーターで降りてみないと、どれぐらい地下に車があるかわからない。ちゃんと確保された駐車場は7台ぐらいで、その内確か古本屋が使っていいのが4台ほど。なのに駐車場には12台ぐらい車があるという時もあった。
通路に駐車し、誰かが車を動かしたい時はその都度他の車も移動。よくケンカにならないものだと感心した。

荷物の積み下ろし時間以外は近所のコインパーキングに入れるのだが、それも少なく、くるくると回って探したことを覚えている。
15分ほど歩けば安い駐車場もあるのだが、名古屋から往復している身としては駐車場と会場の往復で疲労したくない。

東京の中央市の場合、落札したものは自分でチェックしながら、カーゴに積んでいく。もちろん誰も手伝ってはくれない。
そのカーゴを荷物用のエレベータで地下の駐車場におろし、自分の車に積み込む。
ご存知と思うが、写真集は本当に重い。縛りが大きいのを肩ぐらいの高さまであげる時は、相当気合がいる。
体格もよく、ヤマトのドライバーもしていたので、多少は自信があったが、それでも積み終わるとヘトヘトになる。

よくある月曜日はこんな風だ。
朝6時半に出発、一回か二回の休憩を入れながら、豊田ICからひたすら東名高速を東へ行く。終点の用賀をそのまままっすぐ行き、首都高速に入る。渋谷駅の横を通り、谷町JCを左に神田橋で降りる。
順調ならば11時過ぎに市場に到着。出品の荷物がある時はそこからせっせと会場へと運び込む。
特価本屋を2軒まわり、駐車場に車を入れる。
ひたすら入札。開封をひと通り見たところで近くに食事に出かける。
落札一覧(ヌキ)をもらい、地下から空いたカーゴを持って来て、チェックしながら、積んでいく。
満載になったカーゴを一端置いといて、車を取りにいく。車を駐車場に入れたら、カーゴを取りにいき、荷物を積んでいく。終ると夕方5時、6時。帰りは代官町から首都高速に入り、渋滞の中を東名高速に向かう。もう後はとにかく走るのみ。
もの凄く元気だと10時ぐらいにはつけるのだが、最初の頃は精神的にも疲れ、積み下ろしも慣れておらず、体力的にも疲れていて、サービスエリアで30分程仮眠のつもりが3〜4時間も眠り込み、家に到着するのは朝ということも珍しくなかった。
東京の中央市は月曜日、名古屋の市が火曜日ということもあり、なんとか朝の9時ぐらいまでには帰り、荷物をおろして、名古屋の古書会館に向わなければならない。

基本的にネガティブなのか、ひとりの長時間の運転は悪いことばかりをどんどんと考えてしまいどうしようもない。
事故が起きたらどうしようとか。今日、同業者に言ってしまった一言がやたらと気になったたりとか。父の死の後、どこの家でも起きるごたごたのこともよく考えた。

それでも月曜日の朝、行くのがどうしてもイヤと思うことはなかった。
それはやはり、東京の市に私なりの事件、感動が毎週あったからだろう。
他人からしてみたらささいなものかもしれない。
小さな本が何十万円もしていたり、会計で私の前の人が250万円も払っていたり、コミックをカーゴ10本以上も買っている人がいたり、なんでも鑑定団の鑑定士の人が入札しているのを見かけたりといったことだ。
最初の頃は、知らない古本屋さんと交わす一言が事件だったりもした。

5年間乗るかなぁと言っていたハイエースも来年の1月でリースが切れる。乗った距離は15万キロ以上。乗った古本屋さんの数は多分50人ぐらい。運転した人は20人ぐらいいるのではなかろうか。
こんなことしていたら高速で事故に巻き込まれて死ぬかなぁと思って、死んだ時に子供の教育費に困らないように保険に入りなおしたりもしたのだが、意外と大丈夫なものである。

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コメント
from: 同業   2006/08/14 9:09 AM
 千代田区の中企センターのエレベーター、今思い返してもゾクゾクするほど不気味な乗物でした。1階から地下に降りる時はものすごく時間がかかり、このまま車ごと奈落の底までおちるんじゃないかと思わせ、私は毎回じっと固唾を飲んでいました。約5年余りに渡る名古屋からの毎週の出陣、この一事をもってしても「伝説」はのこるでしょう。
from: 部外者参考人   2006/08/15 12:09 AM
はじめまして、
たいへん不躾で恐縮でございますが、
貴兄のその文章力の源泉はなんでしょうか。
同業と思われるブログを拝見致しました中で
あまりにも群を抜いており、あまりにも滑らかな
文体です。
(素人が本質が何かを知らずに勝手なことを
申し上げております。ご容赦を)

天性のものでしょうか、それとも学ぶことによって
それは成しうるものでしょうか。と、した時に
学びかたなど、あるものでしょうか?
 
本筋からそれたことを申しまして、場汚しと
なってしまい申し訳ございません。 

from: -   2006/08/15 11:29 AM
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